GWからだいぶ時間がたちましたが、
もう少しネパール滞在中のご報告を続けます。
今年どうしてもカトマンズのボン教僧院に、
出かけようと思った理由がいくつかあります。
ラマからゾクチェンの教えを引き続き拝受すること。
ひさしぶりに僧院のみんなと会いたかったこと。
ボン教医学院の下見に行くこと。
そして宝ものを守りに行くこと。
このブログでご紹介しましたが、
ティテン・ノルブッツェ僧院の中堅僧の、
その知らせをFBで知った時、
すぐにカトマンズに飛ばなければと思いました。
しかし諸般の理由で実現することがかないませんでした。
イェシェー師はティテン・ノルブッツェ僧院に創建時からいます。
彼はなんとヨンジン・リンポチェの講義をすべて、
カセットテープに録音していたのです。
誰かが守らなければ、あっという間に散逸してしまう。
外国人でこの事実を理解しているのは、
私だけに違いない。。。
彼はリンポチェの貴重な法話を録音したテープの
膨大なコレクションを所有していました。
それはもう二度と手に入らないものなのです。
運悪く日本を離れることが出来ず、
それ以来彼の残したテープのことが、
たびたび心の中をよぎりました。
私「しかたないよな~。ハァ~(ため息)」
その後、現地にいる外国人ボン教仲間にFBで問い合わせたところ、
甥のロドゥー・プンツォッグさんの手元にあることが判明!
「この春ぜったい行くから一本たりとも失くさないように言って!」
と興奮気味にメッセージを送りました。
それ以来カトマンズに到着するまで、テープのことを案じていました。
ティテン・ノルブッツェ僧院に到着するや否や、
甥のロドゥー・プンツォッグさんの部屋へ直行。
彼とは既に顔見知りなのでいきなり本題へ突入。
私「イェシェーさんの遺品はどこ?」
彼「欲しい人に分けちゃったよ~♪(うれしそうに)」
私「ちゃんと取っといてって言ったじゃん(激怒)!!」
彼「テープは取ってあるって(少し涙目)」
彼「Takahiko。お前は信心深いからテープをコピーしても良いよ」
私「長期保存と、利用しやすい形にして配布することを検討しましょう」
彼「リンポチェからも、失くさないように言われているんだ」
こうして彼と私の共同作業が始まりました。
学生僧である彼の空いている時間に、
まずはじめに全テープの目録を作ることに。。。
チベット語の法話のテープ321本。
英語の法話のテープが28本。合計349本。
すべて90分テープですから、
その膨大なコレクションにあらためて驚きました!
後日、出来あがった目録を持ってヨンジン・リンポチェのところへ。
リンポチェは飛び上がるように驚き、喜ばれました。
リンポチェ「僧院長(テンパ・ユンドゥン師)にテープを良く保存するように言っておいたんだが、彼はいつも忙しくて、その後どうしたかと思っていたところだ」
こうして”イェシェー師コレクション保存プロジェクト”が開始。
来年もう一度ティテン・ノルブッツェ僧院に足を運び、
残りの作業を続ける計画なのです。